「システムアーキテクト試験って、どの参考書を使えばいいの?」
「午後Ⅱの論文が難しすぎて、どこから対策したらいいか分からない…」
このように悩む受験者は非常に多いです。
システムアーキテクト試験(SA試験)は、IPA(情報処理推進機構)が実施する高度情報処理技術者試験の中でも上位レベル。
特に午後Ⅰ・Ⅱで出題される「要件定義」「アーキ設計」「提案書構成」などの記述・論述問題が大きな壁です。
この記事では、独学でも合格を目指せるおすすめ参考書5選を厳選し、各書籍の特徴・使い方・選び方を分かりやすく解説します。
目次
システムアーキテクト試験におすすめの参考書
システムアーキテクト試験の出題傾向と対策のポイント
システムアーキテクト試験(SA)は、情報処理技術者試験の中でも高度区分に位置づけられる国家資格で、システムの企画から設計、要件定義、運用までを包括的に理解し、推進できる人材が対象です。
実務経験と論理的な思考力を問われるため、ITエンジニアの中でも“キャリア中級〜上級”向けの試験といえるでしょう。
システムアーキテクト試験
4.試験時間・出題形式・出題数(解答数)
午前Ⅰ
- 試験時間 9:30~10:20(50分)
- 出題形式 多肢選択式(四肢択一)
- 出題数・解答数 出題数:30問/解答数:30問
午前Ⅱ
- 試験時間 10:50~11:30(40分)
- 出題形式 多肢選択式(四肢択一)
- 出題数・解答数 出題数:25問/解答数:25問
午後Ⅰ
- 試験時間 12:30~14:00(90分)
- 出題形式 記述式
- 出題数・解答数 出題数:3問/解答数:2問
午後Ⅱ
- 試験時間 14:30~16:30(120分)
- 出題形式 論述式
- 出題数・解答数 出題数:2問/解答数:1問
午前Ⅰ・Ⅱ:基礎知識(応用情報レベル)
IT知識やアルゴリズム、セキュリティ、法制度など、広範な分野から出題されます。
応用情報技術者試験の内容と重複している部分が多く、過去に応用情報を受験している方はその知識を活かせます。
午後Ⅰ:設計・開発の応用力が問われる記述式
与えられたシステム開発のシナリオに対し、設問に沿って記述する形式です。
内容理解だけでなく、簡潔かつ論理的に答えを表現する記述力が問われます。
午後Ⅱ:論文試験(実務経験の論理的な展開力がカギ)
実務経験を元に、自分のプロジェクトを「構想→課題→対応策→効果」といった流れで論述する試験です。
過去問や論文対策書を通じて“型”を身につけることが重要です。
各パートに適した教材の選び方が重要
午前は知識系テキスト、午後Ⅰは問題演習、午後Ⅱは論文対策と、目的別に教材を分けて効率的に取り組みましょう。
午前対策におすすめの参考書
『情報処理教科書 システムアーキテクト』
出題範囲を網羅し、初心者でも取り組みやすい内容です。
図表や具体例が豊富で、午後Ⅰ・Ⅱ対策にもつながる基礎力が身につきます。
午後Ⅰ対策におすすめの問題集
『ALL IN ONE パーフェクトマスター システムアーキテクト』
「午前Ⅱ試験」「午後Ⅰ試験」「午後Ⅱ試験」の3つの試験すべての対策ができるオールインワンのテキスト&問題集。
『システムアーキテクト「専門知識+午後問題」の重点対策』
午前Ⅱを徹底分析し、午後Ⅰ試験・午後Ⅱ試験の攻略法を丁寧に解説。
『システムアーキテクト 総仕上げ問題集』
分野別の知識確認テストと過去10期分の過去問、オリジナル実力診断テストなど充実の内容。
午後Ⅱ(論文)対策におすすめの参考書
『システムアーキテクト 午後Ⅱ 最速の論述対策』
不合格にならないための「6つの要件」と「6つの作成ルール」を解説。
実務経験が浅い人向けのサポート教材・対策法
論文ネタが少ない場合のアプローチ方法
架空プロジェクトを想定し、「上流工程」「要件定義」「課題解決」のストーリーを練習します。
架空プロジェクトで論理展開力を身につける
参考書や事例集を使って論文構成の型を学び、繰り返し書くことで“ストーリーモデル”を定着させます。
架空プロジェクトで論理展開力を身につける
一人での学習に限界を感じたら、勉強会や添削講座の利用も視野に入れると良いでしょう。
客観的なフィードバックは大きな成長につながります。
参考書の活用法と学習スケジュール例
午前対策
- 平日30分の学習+週末2時間の復習
- 市販テキストで頻出分野を重点的に対策
午後Ⅰ対策
- 2日に1問のペースで記述問題を解く
- 解答例と比較して改善点を記録
午後Ⅱ対策
- 試験の1ヶ月前から、週に1本の論文練習
- 添削または自己採点で構成・表現力をブラッシュアップ
共通のポイント
- 過去問を繰り返し解き、出題パターンを習得
- 各回の復習を通じて弱点を補強
Q&A|「システムアーキテクト試験におすすめの参考書」に関する よくある質問
Q1.午前問題は過去問だけで十分ですか?
はい。過去5年分を3周すれば十分対応可能です。
ただし、IPAが年度によって傾向を変える場合があるため、『徹底攻略』のような解説付き教材で理解を深めるのが安全です。
Q2.午後Ⅱの論文は独学でも合格できますか?
可能ですが、構成テンプレートと添削練習が必須です。
ITEC・TAC・スタディングのいずれかを使うと、論理構成の型を効率的に身につけられます。
Q3.忙しい社会人でも勉強できますか?
可能です。
通勤中に午前対策、休日に午後Ⅱ練習、と分けて学習しましょう。
スタディングのようなモバイル学習対応講座を使うと継続が容易です。
Q4.論文テーマはどのように選べばいい?
自分の経験・得意分野に近いテーマを選ぶのが鉄則です。
たとえば、業務システム開発経験があるなら「業務要件定義」や「システム構想」がおすすめ。
経験とリンクさせることで、説得力が増します。
まとめ|システムアーキテクト試験は“戦略的参考書選び”が重要
学習の質は教材選びで大きく左右されます。
網羅性・実践性・論述力の3点を意識して選びましょう。
各パートに適した学習戦略を立て、効率よく実力を高めていくことが合格への近道です。
合格すれば、システム設計・PM・IT戦略担当などへの道が拓けます。学びのプロセス自体がキャリアの財産になります。


