クラウドインフラの主流としてMicrosoft Azureが広がる中、ネットワーク設計・運用の専門スキルを証明できる資格「AZ‑700(Microsoft Certified: Azure Network Engineer Associate)」の重要性が増しています。
AZ‑700は、単なる座学試験ではなく実務ベースの知識と構築・設定スキルが求められる実践型の試験です。
そのため、広範な出題範囲と技術的な理解が必要で、「何から始めればよいのか分からない」という声も少なくありません。
本記事では、AZ‑700試験の出題範囲、学習ロードマップ、ハンズオン演習、模試の使い方まで、2000字以上で徹底解説します。
これから受験を考えている方にとって、確実な準備ができる内容となっています。
目次
AZ‑700とは?試験概要と資格の価値
Microsoft Certified: Azure Network Engineer Associate
Azure ネットワーク インフラストラクチャ、負荷分散トラフィック、ネットワーク ルーティングなどの設計、実装、メンテナンスのデモを行います。
AZ‑700は、Azure環境におけるネットワーク設計、接続サービス、セキュリティ、モニタリングまでを扱う技術者向け資格です。
- 資格名称:Microsoft Certified: Azure Network Engineer Associate
- 試験コード:AZ‑700: Designing and Implementing Microsoft Azure Networking Solutions
- 試験時間:120~140分、問題数40〜60問+ラボ問題あり
- 合格基準:700点(1000点満点)
- 試験形式:選択式、ドラッグ&ドロップ、ラボ(パフォーマンスベース)
Azureネットワークの全体像を網羅的に理解し、現場に即した構成・運用ができる証明となる資格です。
出題範囲とスコア配分
出題分野は次のように構成されています(2024年最新):
- コアネットワークインフラ設計・実装:25〜30%
- 接続サービス(VPN/ExpressRouteなど):20〜25%
- アプリケーション配信(Load Balancer、Front Doorなど):15〜20%
- プライベートアクセス(Private Link、Service Endpoints):10〜15%
- ネットワークセキュリティと監視:15〜20%
設計・実装・セキュリティのバランスが重視されるため、幅広くかつ深く理解しておく必要があります。
10週間ロードマップで学ぶ対策プラン
第1〜3週:コアネットワークインフラ
- VNet、サブネット設計
- DNS構成、Route Table、User Defined Route(UDR)
- Azure Bastion/Route Server活用
第4〜5週:接続サービスの実装
- VPN Gateway構成、接続シナリオ(P2S、S2S)
- ExpressRouteとVirtual WANの違い
- VNet PeeringとIP Forwarding
第6〜7週:アプリケーション配信サービス
- Azure Load BalancerとApplication Gatewayの使い分け
- Azure Front Doorの構成と冗長化設計
- Traffic Managerとの違いを理解
第8週:プライベートアクセスの構成
- Private Endpoint、Service Endpointsの実装とセキュリティ設定
- カスタムDNSとの連携方法
第9週:セキュリティと監視
- Network Security Group(NSG)、Azure Firewall
- Network Watcher、Traffic Analytics、Connection Monitor
第10週:模試と復習
- MeasureUpやMindhub模試で実力チェック
- 弱点分析とMS Learn/ラボで再学習
推奨教材とリソース
- Microsoft Learn(無料):全範囲に対応する公式モジュール
- AZ‑700 Exam Ref(書籍):理論と実践の両面から網羅
- Udemy(Scott Duffy氏):動画講座+ハンズオンあり
- YouTube(John Savillなど):視覚的理解に優れた無料コンテンツ
- 模擬試験:MeasureUp/ExamTopics/Mindhubで形式に慣れる
Reddit体験談:合格者のリアルな声
“MS Learn+ラボ2周+Mindhubで準備した。設問は実務寄り。”
“ExpressRouteとLoad Balancer関連がよく出た。計画的に範囲を広げるのが重要。”
模試とラボの組み合わせが、多くの合格者の共通点です。
ドメイン別・実践的対策ポイント
- ネットワーク設計:VNet間接続設計とDNS解決
- 接続サービス:VPNとExpressRouteの構成差分を把握
- 配信サービス:LB/App Gateway/Front Doorのユースケースごとの設計
- Private Access:セキュアなエンドポイント運用と名前解決戦略
- セキュリティ/監視:NSGルール、ログ収集、アラート設計
ラボ(実践)中心の学習法
- Azure無料アカウントで構築演習
- GitHub上のAZ‑700学習リポジトリで演習課題に挑戦
- Virtual Network構成→監視構成まで一連の設計と動作確認
模擬試験活用&間違い学習法
- MeasureUpやMindhubは本番形式とほぼ同様
- 問題数を繰り返しこなすよりも、「1問に対する深い理解」が重要
- 誤答の根拠をMS Learnやドキュメントで追うクセをつける
試験当日の流れと注意点
- 試験時間:100分、出題数40〜60問+ラボ問題あり
- 会場またはオンライン監督で受験可能
- 写真付きIDを2点持参(運転免許証+保険証など)
- セクション制問題では「戻れない」ことを想定した時間管理が必要
よくある質問 Q&A
Q. 前提資格はありますか? → なし。ただしAZ‑104などインフラ系資格の取得経験があると理解が深まりやすいです。
Q. 合格に必要な学習時間は? → ネットワーク経験者:120〜150時間、未経験者:180時間〜が目安
Q. 合格率はどれくらい? → 公開されていませんが、模試で80%以上取れる状態であれば合格可能性は高いです。
まとめ
AZ‑700はAzureネットワークの専門資格として非常に価値が高く、実務で活かせる知識と構築力が身につく資格です。
- 広範な試験範囲を10週で効率的にカバー
- ハンズオンを通じて構成・実装の理解を深める
- 模擬試験と復習で知識の抜けをなくす
この記事を活用し、戦略的に学習を進めることで、AZ‑700合格に一歩近づくことができます。