クラウド時代の到来により、ITスキルを証明するための「資格」の重要性はこれまで以上に高まっています。
その中でも、Microsoft認定資格はAzure、Microsoft 365、Power Platform、セキュリティ、データ領域など幅広い分野を網羅し、世界中のエンジニアやIT担当者、ビジネスユーザーに選ばれています。
しかし、資格の種類が多岐にわたるため、
「何から取ればいい?」
「難易度は?」
「どうやって学ぶのが効率的?」
といった疑問を持つ方も少なくありません。
この記事では、Microsoft認定資格の体系を最新の2025年情報に基づいて解説し、キャリアや目的別に最適な資格の選び方・取得ルート(ロードマップ)を提案します。
これからスキルアップや転職を考えている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
Microsoft資格体系の全体像
Microsoft 資格情報
自分のキャリアに責任を持ち、不可欠な人材となることができます。
役割に必要な認定資格や特定のシナリオに基づく最新の応用スキルなど、業界で信頼され検証された Microsoft の資格に基づき能力を示すことで、現在の職場や次の職場で不可欠なスキルを身に付けることができます。
出典:Microsoft>資格証明
Microsoftの資格は大きく4つのレベルに分かれています:
- Fundamentals(基礎):初心者や非エンジニア向け
- Associate(中級):1〜2年の実務経験がある人向け
- Expert(上級):3年以上の実務経験が想定される
- Specialty(専門):特定の業務領域や業種向け
また、各資格は以下の技術カテゴリに分類されます:
- Azure(インフラ/AI/データ)
- Microsoft 365(コラボレーション、モダンワーク)
- Power Platform(業務アプリ開発)
- セキュリティ/ID/ガバナンス
- ビジネスアプリ(ERP、CRM)
主要資格一覧
Fundamentals(入門資格)
- AZ‑900:Azure Fundamentals
- AI‑900:Azure AI Fundamentals
- DP‑900:Azure Data Fundamentals
- SC‑900:Security, Compliance & Identity Fundamentals
- PL‑900:Power Platform Fundamentals
- MS‑900:Microsoft 365 Fundamentals
Associate(中級レベル)
- AZ‑104:Azure Administrator
- AZ‑204:Azure Developer
- AI‑102:Azure AI Engineer
- DP‑203:Azure Data Engineer
- PL‑300:Power BI Data Analyst
- PL‑200:Power Platform Functional Consultant
- MS‑700:Teams Administrator
- SC‑300:Identity and Access Administrator
Expert(上級)
- AZ‑305:Azure Solutions Architect
- AZ‑400:DevOps Engineer
- PL‑600:Power Platform Solution Architect
- SC‑100:Cybersecurity Architect
Specialty(専門分野)
- AZ‑140:Azure Virtual Desktop
- DP‑420:Cosmos DB Developer
- AZ‑120:SAP on Azure
キャリアロードマップ例
Azureエンジニア志望者:
- AZ‑900 → AZ‑104 → AZ‑305
セキュリティエンジニア:
- SC‑900 → SC‑300 → SC‑100
データアナリスト/BI:
- DP‑900 → PL‑300 → DP‑203
業務アプリ(Power Platform):
- PL‑900 → PL‑200/300 → PL‑600
資格レベル別の難易度・学習時間の目安
レベル | 難易度 | 学習時間の目安 | 備考 |
---|---|---|---|
Fundamentals | ★☆☆☆☆ | 20〜40時間 | 基礎理解中心/初心者向け |
Associate | ★★★☆☆ | 80〜150時間 | 実務経験があると有利 |
Expert | ★★★★☆ | 200〜300時間 | 設計力・俯瞰力が問われる |
Specialty | ★★★★☆ | 資格により変動 | 業務経験+学習が必要 |
更新ポリシーと有効期限
Microsoft資格の更新制度:
- Associate/Expert資格:
1年ごとに「無料のオンライン更新試験」で延長可能(MS Learn) - Fundamentals資格:有効期限なし(更新不要)
- Specialty資格:一部は2〜3年の有効期限
学習リソース&対策法
- Microsoft Learn(公式):無料・豊富なモジュールと演習
- Udemy/Coursera/LinkedIn Learning:日本語対応もあり
- 模擬試験(MeasureUp/Whizlabs):本番対策に有効
- GitHub/Tech Community:リアルな技術情報とケーススタディ
よくある質問 Q&A
Q. 初心者でもいきなりAssociateを受けて大丈夫? → 可能ですが、AZ‑900やDP‑900などFundamentalsから始めると理解が深まりやすいです。
Q. 更新試験は難しい? → 試験内容は本試験より簡易的で、約25問をオンラインで回答します。再受験も無料です。
Q. 英語が苦手でも大丈夫? → 多くの試験は日本語対応済。ただし一部資料は英語のままなので、基本用語の英語理解は有利です。
まとめ
Microsoft認定資格は、目的やスキルレベルに応じて最適なルートが存在します。
- 初心者はFundamentalsからのスタートが安心
- Associate/Expert資格で専門領域に進みたい方には明確な学習ステップが必要
- 学習計画・更新制度を意識しながら、無理なく資格取得を進めましょう
この記事を参考に、あなたのキャリアに最も適したMicrosoft資格とロードマップを描いてみてください。