オラクルマスター(Oracle Master)は、データベース管理システム「Oracle Database」に関する知識・技術を証明する資格です。
Oracle製品を扱うエンジニアやデータベース管理者(DBA)にとって、スキルを証明する重要な資格の一つとされています。
- オラクルマスターはどんな資格なのか?
- どのような試験内容や難易度があるのか?
- 取得するとどのようなメリットがあるのか?
本記事では、オラクルマスターの概要、試験内容、難易度、取得するメリットについて詳しく解説します。
目次
オラクルマスターとは?資格の概要
オラクルマスターは、Oracle Databaseの操作・管理に関する知識を認定する日本オラクルの資格です。
Oracle Databaseは、多くの企業やシステムで使用されているデータベース管理システム(DBMS)であり、そのスキルを証明するオラクルマスター資格は、データベースエンジニアにとって非常に重要な資格とされています。
オラクルマスターは、日本国内向けの資格ですが、国際資格である「Oracle Certified Professional(OCP)」と互換性があるため、海外でも一定の評価を受けます。
ORACLE MASTER とは
エンジニアにとって、最新のスキルを習得することと自身のスキルを客観的に証明することは重要です。
出典:ORACLE
オラクルマスターの試験レベルと難易度
オラクルマスターには、4つのレベルがあり、それぞれ試験の難易度や求められるスキルが異なります。
レベル | 難易度 | 試験内容・対象者 |
---|---|---|
Bronze(ブロンズ) | ★☆☆☆☆(基礎レベル) | データベースの基本概念、SQLの基礎 |
Silver(シルバー) | ★★★☆☆(中級レベル) | データベースの運用管理、パフォーマンスチューニング |
Gold(ゴールド) | ★★★★☆(上級レベル) | 高度な運用管理、障害対応、チューニング |
Platinum(プラチナ) | ★★★★★(最難関) | エンタープライズレベルの設計・運用・最適化 |
それぞれのレベルについて詳しく解説します。
1. Bronze(ブロンズ) – 初心者向け
- 対象者:データベース初心者、基本情報技術者試験レベルの知識がある人
- 試験内容:SQLの基本操作、Oracle Databaseの基礎概念
- 取得メリット:データベースの基礎を体系的に学べる
これからデータベースを学ぶ初心者向けの入門資格
2. Silver(シルバー) – 実務レベル
- 対象者:データベース管理者(DBA)、システムエンジニア(SE)
- 試験内容:Oracle Databaseの基本管理、バックアップ・リカバリー、パフォーマンス管理
- 取得メリット:データベース管理の実務スキルを証明できる
データベースエンジニアやDBAとして働くなら、最低限取得しておきたいレベル
3. Gold(ゴールド) – 上級者向け
- 対象者:シニアDBA、データベースアーキテクト
- 試験内容:高度な運用管理、障害対応、SQLチューニング
- 取得メリット:企業内のデータベース管理者として評価される
Goldを取得すれば、DBAとしての専門スキルを証明できる
4. Platinum(プラチナ) – 最上級レベル
- 対象者:データベースの設計・最適化を行うエキスパート
- 試験内容:エンタープライズシステムの設計・運用、パフォーマンス最適化
- 取得メリット:Oracle製品を扱う企業でのキャリアアップに有利
Platinumは「Oracle DBの最高峰資格」として認知され、エキスパートとして評価される
オラクルマスターの試験内容と合格基準
オラクルマスターの試験方式
- CBT(Computer Based Testing)方式(オンラインまたは試験会場で受験可能)
- 選択問題(マークシート形式)
- Bronze・Silver・Goldの試験時間は120分程度
- Platinumは筆記試験+実技試験
オラクルマスターの合格基準
- 各試験で 約65~70%以上 の正答率が必要
- Platinumは筆記試験に加え、実技試験(Oracleのシステムを実際に操作する試験)があるため、難易度が高い
オラクルマスターを取得する3つのメリット
オラクルマスターのメリット① データベース管理者(DBA)としての専門性の証明
オラクルマスターを取得することで、データベースに関する深い知識とスキルを持っていることを証明できるため、データベースエンジニアとしてのキャリアアップにつながります。
オラクルマスターのメリット② 転職や年収アップに有利
オラクルマスターは、多くの企業で評価される資格のため、転職や昇進に有利です。
資格レベル | 想定年収(目安) |
---|---|
Bronze | 400万~600万円 |
Silver | 500万~700万円 |
Gold | 600万~900万円 |
Platinum | 800万~1,200万円以上 |
特に、Gold以上を取得すると、データベースエンジニアとしての評価が高まり、年収アップにつながる可能性があります。
オラクルマスターのメリット③ Oracle製品を扱う企業では必須資格となることも
Oracle Databaseを使用している企業では、オラクルマスターを持っていることが採用条件になる場合があるため、特に SIer(システムインテグレーター)や大手企業での採用に有利 になります。
オラクルマスターの勉強方法
- 公式トレーニングを活用する(日本オラクルの研修)
- 過去問を繰り返し解く(試験問題は一定のパターンがある)
- 実際にOracle Databaseを触って学習する(実務経験が合格のカギ)
Oracle公式の学習リソース:Oracle University
まとめ|オラクルマスターはデータベースエンジニアに必須の資格
- オラクルマスターは、Oracle Databaseに関する技術力を証明する資格
- Bronze・Silver・Gold・Platinumの4段階があり、難易度が異なる
- 転職や年収アップに有利で、特にGold以上は市場価値が高い
- Oracle製品を扱う企業では評価されやすい
オラクルマスターは、データベースエンジニアやインフラエンジニアを目指す人にとって、有益な資格です。
自身のスキルアップやキャリアのために、取得を検討してみましょう。