「基本情報技術者試験を取得したけど、就職や転職に本当に役立つの?」
そんな疑問を抱えている方は多いのではないでしょうか。
IT業界を目指す学生や、未経験からのキャリアチェンジを考える社会人にとって、資格取得は重要なステップのひとつ。
しかし、その資格が「実際に企業に評価されるのか」「どんな仕事に就けるのか」は気になるポイントです。
この記事では、基本情報技術者試験が就職・転職にどれだけ有利かを、業界・職種別の評価や実際の求人傾向、活かし方まで網羅的に解説します。
目次
基本情報技術者試験の概要とビジネス上の価値
基本情報技術者試験(FE)は、IPA(情報処理推進機構)が主催する国家試験で、情報処理技術者試験のレベル2に相当します。
IT業界だけでなく、広くビジネスの現場で評価されている理由は次の通りです。
- IT基礎知識(ハード・ソフト・ネットワーク・セキュリティなど)を体系的に学べる
- プログラミングやアルゴリズム問題を通じて論理的思考力が証明できる
- 国家資格であることによる信頼性の高さ
未経験者や文系出身者でも取得しやすい試験でありながら、基礎力の証明として高く評価されます。
就職:評価されやすい業界・職種とは?
基本情報技術者試験は、特定の業界や職種で強く評価される傾向があります。
主な業界・職種:
- IT業界:プログラマー、システムエンジニア、ネットワークエンジニア、運用保守
- 一般企業のIT部門:社内SE、情報システム担当、ヘルプデスク
- 金融・製造・物流などの業務IT職:業務改善やシステム導入支援
「未経験可」かつ「基本情報歓迎」とされる求人は、ITリテラシーを証明する指標として一定の評価を得ています。
転職:評価されやすい場面と年齢層
転職における資格の効力は、年齢や業務経験と組み合わせて考える必要があります。
- 第二新卒・20代前半:ポテンシャル採用で武器になる
- 30代前半まで:未経験でも基本情報+副業経験が評価材料に
- 30代後半以降:資格単体よりも「業務実績+補足資料(ポートフォリオ)」の重要度が高い
若手人材にとっては「勉強できる人材」という評価を得やすく、IT業界以外へのキャリアチェンジでも効果的です。
求人データで見る「基本情報歓迎」のリアル
大手求人サイトで「基本情報技術者 歓迎」で検索すると、数千件の求人がヒットします。以下のような傾向があります。
- 職種別
- 社内SE:年収400万~600万円
- ITヘルプデスク:年収350万~500万円
- プログラマー・SE:年収400万~700万円
- 雇用形態別
- 正社員:全体の7~8割程度
- 契約社員・派遣社員:未経験向けに一部あり
- 地域別
- 首都圏・関西圏に求人が集中
- 地方は中小企業の求人が中心だが、IT人材不足によりチャンス拡大中
履歴書・面接でのアピール方法
せっかく資格を取得しても、履歴書や面接でうまく伝えられなければ意味がありません。
アピールのコツ:
- 「取得に至るまでの努力・工夫・学習姿勢」を具体的に語る
- 「この知識を活かして、どう業務に貢献できるか」を明確にする
- 他の資格や実務経験との組み合わせで、より説得力を持たせる
例:「基本情報で得た知識を使って、業務のマニュアル化やデータ管理の効率化を提案したい」など。
資格だけでなく評価される「組み合わせ戦略」
企業側は「資格=基礎力の証明」と見なす一方で、「実務に応用できるか」を重視します。
有効な組み合わせ:
- 応用情報技術者試験:より高度な知識を証明
- AWS・GCPなどのクラウド系資格:インフラ系職種に強み
- ポートフォリオ:実務スキルを具体的に示すツール
これらと基本情報を組み合わせることで、評価は飛躍的に高まります。
文系・未経験からの転職成功例
以下のような成功事例も多く報告されています:
- 文系大学卒→基本情報取得→IT事務→社内SEへ昇格(20代女性)
- 営業職→基本情報+独学Python→SaaS企業のカスタマーサクセス(30代男性)
- 教育系→基本情報取得→IT研修講師として転職(30代女性)
共通するのは、「資格を起点にしてスキルと経験を積み重ねた」点です。
Q&A よくある疑問
Q. 基本情報だけで就職できますか? → 未経験可の求人では有利になりますが、+α(ITパスポートや学習経験)があるとより効果的です。
Q. ITパスポートとどちらが評価されますか? → 基本情報の方がレベルが高く、就職・転職の観点では評価されやすいです。
Q. 資格手当はどのくらい? → 企業によりますが、月5,000〜10,000円の支給例があります。
まとめ
基本情報技術者試験は、「就職・転職で確実に評価される国家資格」のひとつです。
- IT未経験でもスキルの証明として効果的
- IT業界だけでなく、広範な業界で評価対象になる
- 他の資格やポートフォリオと組み合わせることで市場価値が大きく向上
資格取得をスタート地点と捉え、自分自身のキャリア構築に積極的に活かしましょう。