オラクルマスター(Oracle Master)は、Oracle Databaseに関する知識とスキルを証明する資格で、Bronze → Silver → Gold → Platinumの4段階に分かれています。
オラクルマスター シルバー(Silver)は、データベースの基本管理や運用スキルを証明する資格で、データベース管理者(DBA)やシステムエンジニア(SE)にとって、実務に直結する知識が求められます。
- オラクルマスター シルバーはいきなり受験できるのか?
- ブロンズを飛ばしてシルバーに合格する方法は?
- 初心者でもいきなりシルバーに挑戦できるのか?
本記事では、オラクルマスター シルバーをいきなり受験する方法や、効率的な勉強法について詳しく解説します。
目次
オラクルマスター シルバーはいきなり受験できる?
結論から言うと、オラクルマスター シルバーは「ブロンズを取得しなくても」いきなり受験できます。
オラクルマスターの資格体系では、下位レベルの資格を取得していなくても、上位レベルの試験を直接受験することが可能です。
つまり、ブロンズを飛ばしてシルバーを受験することは問題ありません。
しかし、いきなりシルバーを受験する場合、一定のデータベースの知識が必要になります。
SQLの基礎やOracle Databaseの基本操作に不安がある場合は、ブロンズレベルの知識を先に学習しておく方が良いでしょう。
取得パス
オラクルマスター シルバーの試験内容と難易度
ORACLE MASTER Silver DBA 2019
ORACLE MASTER Silver DBA 2019 は、運用担当者を対象に Oracle Database の運用管理に関するスキルと基本的な SQL のスキルを証明する資格です。
- 試験方式:CBT(コンピュータ試験)
- 試験時間:120分
- 出題数:72問
- 合格ライン:60%
試験範囲
- Oracle Database アーキテクチャの理解
- Oracle が提供するツールを使用した Oracle Database へのアクセス
- データベース・インスタンスの管理
- Oracle Net Services の設定
- ユーザー、ロールおよび権限の管理
- 表領域およびデータファイルの管理
- ストレージの管理
- UNDO の管理
- データの移動
- SQL の SELECT 文を使用したデータの取得
- データの制限およびソート
- 単一行関数を使用した出力のカスタマイズ
- 変換関数および条件式の使用
- グループ関数を使用した集計データのレポート
- 結合を使用した複数の表のデータの表示
- 副問合せを使用した問合せの解決
- 集合演算子の使用
- DML 文を使用した表の管理
- データ定義言語の理解
- シーケンス、シノニムおよび索引の管理
- ビューの管理
- スキーマ・オブジェクトの管理
- 異なるタイム・ゾーンでのデータの管理
ORACLE MASTER Silver SQL 2019
ORACLE MASTER Silver SQL 2019 は、開発者やデータ・アナリストなど Oracle Database 上で SQL を使⽤される⽅を対象に問合せ、データ操作⾔ 語、データ定義⾔語、アクセス制御などの SQL のスキルを証明する資格です。
- 試験方式:CBT(コンピュータ試験)
- 試験時間:120分
- 出題数:78問
- 合格ライン:63%
試験範囲
- リレーショナル・データベースの概念
- SQL SELECT 文を使用したデータの取得
- データの制限とソート
- 単一行関数を使用した出力のカスタマイズ
- 変換関数と条件式の使用
- グループ関数を使用した集計データのレポート
- 複数の表からのデータの表示
- 副問合せを使用した問合せの解決
- 集合演算子の使用
- DML 文を使用した表の管理
- 索引、シノニムおよびシーケンスの管理
- DDL による表とその関係の管理
- ビューの管理
- ユーザー・アクセスの制御
- データ・ディクショナリ・ビューを使用したオブジェクトの管理
- 異なるタイム・ゾーンでのデータの管理
オラクルマスターシルバーの難易度
難易度は、難易度は、基本情報技術者試験よりも高く、応用情報技術者試験と同程度かやや難しいレベルといわれています。
完全な初学者にはやや難しいですが、ITエンジニアやインフラ系業務の経験者であれば、適切な対策をすれば独学でも十分合格可能なレベルです。
オラクルマスターシルバー DBAとSQLの違い
オラクルマスターシルバー資格には主に2つの分野、「DBA(データベース管理者)」と「SQL(データ操作・開発)」があります。
それぞれの役割・目的・試験内容の違いは以下の通りです。
項目 | シルバー DBA | シルバー SQL |
---|---|---|
分野 | インフラ・運用 | 開発・データ操作 |
主な対象者 | データベース管理者 | 開発者・分析担当 |
試験内容 | Oracle構成・管理操作 | SQL構文・データ取得技術 |
必要スキル | OS知識、構成理解 | SELECT文、JOIN、集約関数 |
学習難易度 | やや実務向け・応用的 | 初級〜中級者向け |
- DBの運用・管理に携わりたい(インフラ系) → オラクルマスター シルバーDBA
- データを扱う・アプリでSQLを使う(開発系) → オラクルマスター シルバーSQL
どちらも役割が明確に分かれており、自分のキャリア目標に合わせて選ぶのが最適です。
オラクルマスター シルバーいきなり受験のための勉強方法3ステップ
ブロンズを飛ばしてシルバーを受験する場合、以下の3ステップで効率的に学習することをおすすめします。
オラクルマスター勉強方法① SQLの基礎を固める(初心者向け)
オラクルマスター シルバーでは、SQLの知識が必須です。
もし、SQLを全く知らない場合は、まず基本を学習しましょう。
おすすめの学習サイト
- Progate(プロゲート)(初心者向けSQLコースあり)
- ドットインストール(SQL入門講座あり)
オラクルマスター勉強方法② Oracle Databaseの管理・運用を学ぶ
オラクルマスター シルバーでは、データベースの管理やバックアップ・リカバリー、パフォーマンスチューニングが問われます。
おすすめの学習教材
- 『 オラクルマスター教科書 Silver DBA Oracle Database』
- 『 オラクルマスター教科書 Silver SQL Oracle Database SQL』
実際にOracle Databaseを操作しながら学習することが重要です。
Oracleの公式サイトから無料で使える「Oracle Database Express Edition(XE)」をインストールし、SQLの練習をすると良いでしょう。
オラクルマスター勉強方法③ 過去問・模擬試験を解いて対策する
オラクルマスターの試験では、過去問と類似した問題が多く出題されるため、過去問演習が非常に効果的です。
おすすめの過去問・模擬試験サイト
- Ping-t(オラクルマスター試験対策の定番)
- Udemyの模擬試験コース(実践形式で解ける)
対策ポイント
- 最低3回は模擬試験を解き、80%以上の正答率を目指す
- 間違えた問題は解説をしっかり確認し、理解する
- 実際の操作をしながら学ぶと、記憶に定着しやすい
オラクルマスター シルバーをいきなり受験する人に向いているのは?
シルバーから受験しても問題ない人
- SQLの基礎知識がある(JOINやサブクエリが理解できる)
- データベース管理の経験がある(Oracle以外でも可)
- 過去問を解いて合格ライン(70%以上)を超えられる
まずブロンズを取得してから挑戦したほうがいい人
- SQLを全く知らない
- データベースの操作経験がない
- Oracle Databaseを触ったことがない
もしSQLの知識やデータベースの基本をまだ理解していない場合、いきなりシルバーに挑戦するより、ブロンズレベルの内容を学んでから受験する方が効率的です。
まとめ:オラクルマスター シルバーはいきなり受験可能だが、基礎知識が必須
- オラクルマスター シルバーは、ブロンズを取得せずに直接受験できる
- SQLやデータベースの基礎知識がないと、いきなりの受験は難しい
- SQLの基礎 → Oracle Databaseの管理 → 過去問対策の3ステップで学習するのが効率的
- 経験者はシルバーから挑戦してOKだが、初心者はまずブロンズレベルの知識を身につけるのがおすすめ
オラクルマスター シルバーを目指すなら、適切な学習計画を立てて、効率よく試験対策を進めましょう!